
〜これまでの活動報告および2024年現地視察〜
7月6日(土)福岡市内にて賛助会員さまへ向けての活動報告会を開催いたしました。
当日は猛暑日の中ご出席いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
今年は福岡ニルマルポカリ学校への支援活動を始めて25年目となります。
報告会では開校当初からの活動も振り返りつつ、現在の活動状況と今後についてご報告させていただきました。
昨年度からホームページやSNSでのご報告がなかなか出来ていなかったのですが、
実はその間にいろいろありました。
2023年の夏頃からババン校長先生が体調を崩され(一時は回復もされたのですが)、
その後辞職せざるを得ない状になってしまいました。
若くてやる気に溢れ生徒たちからも慕われていた校長先生だったので、これはとても残念な事でした。
運営再建を依頼しているCSN(COLLABORATIVE SCHOOLS NERWORK)の計画も予定通りに進まず、かなり労力を要していました。他に、授業料未納の家庭が多いことから更なる運営悪化、そして現地訪問の際に明らかになったこの地域全体に広がる過疎化問題など…。
これらの問題と当振興会も向き合い、今後について話し合いを重ねました。
支援を始めて25年目に当たるこの節目を期に、私立校である福岡ニルマルポカリ学校を政府へ譲渡し、
公立校として運営再建する事が良いのではという結論に達しました。
現在、ネパールの公立学校は授業料無償です。保護者は金銭的な不安なく子どもを通わせることが出来ます。
また、福岡ニルマルポカリ学校を私立校から公立校にするというこの案は、
この25年の間に何度も検討されてきました。今がその時だろうという結論です。
そしてこれを期に、振興会からこの学校への経済的支援は終了しようという事になりました。
この件は、2024年1月には現地の学校運営委員会や関係者へも通知いたしました。
しかし学校側は、政府へ譲渡し公立校にするのではなく “何としても自分たちの力で運営し再建させたい!” と決意を固めたのです。この決意は、開校当初からの目標でもあった「自立運営」への大きな一歩にもなります。
学校側からはまだ支援は続けて欲しいという気持ちもあったようですが、当振興会は福岡ニルマルポカリ学校への支援終了を決断致しました。親が巣立っていく子どもの背中を押すのと似ているかもしれません。
あえて手を出さず、少し離れたところから応援して見守ることにしました。その後、学校では新しい校長を迎え地元住民とも一丸となり、しっかりした自立運営へ向けて奮起し頑張っている様です。
今後の当振興会の活動としては、ネパール国内にはまだまだ教育支援が必要なところはたくさんあります。
私たちも視野を広げこれまで以上にネパールの子どもたちの教育のために新たな活動に取り組んで参ります。
今後とも「NPO法人福岡・ネパール児童教育振興会」を引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
NPO法人 福岡・ネパール児童教育振興会
理事長 岩中美奈子